第95回五月祭
作動する憲法と官僚制の政治史学
牧原 出先生 / 五月祭常任委員会
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企画紹介

作動する憲法と官僚制の政治史学

制度の「作動学」やオーラル・ヒストリーなど、政治学の開拓を行ってきた牧原出先生。
3つのテーマを柱として戦後政治史を読み解くことは、コロナ危機や2022年参議院選挙など、現在の日本への深い示唆を与えてくれます。

見えない官僚制を透視する

官僚政治と司法の政治的機能について、「調整」と「独立」という制度原理に着目し研究してきた成果を解説します。
通常は文献・資料などの文字情報を重視する政治史学ではあまり用いられない、口述記録:オーラル・ヒストリーを活用した研究手法にも注目です。

戦後政治における政権交代と政権継承

戦後政治の舞台における政権交代、また同一政権内での政権継承はどのようであったのか。とりわけ政権交代時の官邸機構や政策の転換はどのように行われてきたのか。
こうした観点について、1954年吉田茂内閣から鳩山一郎内閣への政権継承、2009年と2012年の自民・民主間政権交代といった事例を扱い、その構造を明らかにします。

憲法制定から省庁再編・官邸主導の制度の「作動」分析

国家の制度がどのように機能をし得るのかを評価・検証し、制度の在り方を考える「作動学」の観点から、日本国憲法や戦後の内閣・行政について振り返ります。
取りあげるのは、戦後すぐの警察改革と再軍備論争から、2000年前後の省庁再編と「構造改革」、さらに現在における官邸主導での新型コロナウイルス対策の綻びまで。こうした事例を、作動学の視点に立って分析します。

講演者について

牧原 出先生

東京大学先端科学技術研究センター教授
1967年生まれ。1990年、東京大学法学部卒業。東北大学法学部助教授、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス客員研究員、東北大学大学院法学研究科教授などを経て2013年より現職。

研究内容

官僚制の歴史研究と政治家・官僚へのオーラル・ヒストリーを用いて、日本政治を研究しながら、現在の政治・行政をウォッチしている。

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企画の詳細

事前予約あり
途中入退場可
録音禁止
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スケジュール

14日(土) 12:30〜14:00 (12:10 開場)
国際学術総合研究棟2階第6教室