五月祭では、2022年7月16日に行われる予定の「第56期東京大学フィロムジカ交響楽団定期演奏会」で演奏予定の3曲から、以下のように楽章を抜粋して演奏いたします。
・ドヴォルザーク/序曲《謝肉祭》Op.92
・モーツァルト/交響曲第41番《ジュピター》K.551より第4楽章
・ブラームス/交響曲第2番 Op.73より第1楽章
ドヴォルザークの作曲家としての最盛期、1891〜92年に作曲された序曲3部作「自然と人生と愛」《自然のなかで》《謝肉祭》《オセロ》の中の1曲。
陽気なリズムに活気のあるメロディで始まり、美しいソロをつなぐ中間部を終えると再び活気のあるメロディ―が登場する。全体的にお祭り気分になれるにぎやかな曲で、学生のフレッシュさと勢いを感じてもらい、演奏会の幕開けとする。
伸びやかで明るい曲調から、ベートーヴェンの交響曲第6番に例えられ「ブラームスの『田園』」と呼ばれることもある。
ブラームスが避暑のため訪れていたペルチャッハで1877年に作曲された。冒頭はペルチャッハの美しい風景と呼応しているようで、どこか懐かしさを感じさせる。次第に強く盛り上がり、再現部に入り帰結する。
「沈みゆく太陽が崇高でしかも真剣な光を投げかける楽しい風景」(クレッチマー)と表現されることもあるほど魅力的な楽章である。
今回演奏する4楽章は、ソナタ形式を取りつつ、「ド-レ-ファ-ミ」(いわゆる「ジュピター音形」)を動機に、緻密なフーガとして構築されている。かのリヒャルト・シュトラウスをして「私は聴いた時天国にいると思った」と言わしめたウィーン古典派の最高傑作は、3年ぶりにお客様の前でお届けする「フィロムジカの五月祭」のフィナーレを飾るに、まさにふさわしい。
「東京大学フィロムジカ交響楽団」は、東大を中心に30以上の大学の学生総勢約180名からなるオーケストラです。 楽団名(Philomusica)は、ギリシャ語の”philos(愛)”とラテン語の”musica(音楽)”に由来しており「音楽を愛する」という思いが込められています。 団員たちのバックグラウンドは様々でも「音楽を愛する」気持ちは等しく、共に音楽を作り上げていくことは、非常に楽しく幸せな活動です。 私たちは小笠原吉秀先生のご指導の下、年2回の定期演奏会に向けて練習を重ねています。他にも五月祭・駒場祭での演奏や団内でのミニコンサートなど、小編成の室内楽の演奏も行っています。 演奏曲の選出や、演奏会の実施等はすべて団員によって行われており、団員が主体的に運営しているオーケストラです。 入団は学年問わず4月に受け付けております。詳しくは公式HP(https://ut-philomusica.com)をご覧ください。